なぜ満月は日の入りとともに昇るのか
満月は、太陽が沈むころ、空の反対側から昇ってきます。2026年10月26日 · 1分で読めます
満月のころの晴れた夕方、西を向いて日の入りを眺めたあと振り返ると、東の空に月が昇ってくるのが見えます。2つの出来事は単純な幾何学で結びついていて、その理由がわかれば、どの満月の夜でもどこを見ればよいかを予想できます。
太陽の反対側
満月とは、定義上、地球から見て月が太陽の反対側に来る瞬間のことです。月の黄経が太陽の黄経から180°離れます。太陽は、月の太陽に面した半分を照らし、その瞬間、私たちはその半分をほぼすべて見ることになります。
月は太陽の反対側にあるので、太陽の一日を鏡に映したように動きます。太陽が西に沈むとき、月は東から昇ろうとしています。太陽が地平線の下でもっとも低くなる、地方太陽時の真夜中ごろ、月はもっとも高くなります。太陽が昇ると、満月は沈みます。
満月が一晩じゅう空にあるのも、冬の満月が空高くを渡っていくのも、このためです。満月は、夏の太陽がたどるのとほぼ同じ道を進むのです。
日の入りちょうどにはならない
満月の夜の月の出が、日の入りと同じ分になることはめったにありません。3つの理由が2つを隔てています。
- 満月は一瞬の出来事。 ある夕方から見て、満月の瞬間が12時間先ということもあります。月は星々に対して1日に約13°動くので、月の出の時刻は一晩ごとに目に見えて変わります。
- 月の軌道は傾いている。 月の軌道は地球の軌道に対して約5°傾いています。ほとんどの満月で、月は正確な反対点より少し北か南にあり、それが月の出の時刻を動かします。
- 大気差と月そのものの大きさは、日の出とは少し違う形で月の出に影響します。
そのため満月は、ある夕方には日の入りの20分前に、別の夕方には30分後に昇ることがあります。
10月の例
2026年10月の満月「ハンターズムーン」は、10月26日04:11(UTC)です。ヨーロッパと南北アメリカでは、その瞬間が10月25日から26日にかけての夜に当たるので、10月25日の夕方、ほぼまん丸の月が日の入りに近い時刻に昇ります。9月の秋分の前後の数週間は、北半球の中緯度では月の出が毎晩少ししか遅くならないため、何日も続けて日の入りのあとに明るい月明かりが訪れます。
ロンドンの満月の夜、1年分
満月の夜の日の入りと月の出の差は、月ごとに変わります。ロンドン中心部について、それぞれの満月の夜(その中間点が満月の瞬間にもっとも近い夜)を計算すると、次のとおりです。
| 満月の夜 |
日の入り |
月の出 |
月が昇るのは |
| 2026年10月25日 |
16:46 |
16:01 |
45分前 |
| 2026年11月24日 |
16:00 |
15:17 |
43分前 |
| 2026年12月23日 |
15:54 |
14:48 |
66分前 |
| 2027年1月22日 |
16:31 |
16:33 |
2分後 |
| 2027年2月20日 |
17:24 |
17:01 |
23分前 |
| 2027年3月21日 |
18:14 |
17:24 |
50分前 |
| 2027年4月20日 |
20:05 |
20:08 |
3分後 |
| 2027年6月18日 |
21:20 |
21:33 |
13分後 |
| 2027年9月15日 |
19:15 |
18:46 |
29分前 |
このパターンは、主に満月の瞬間によって決まります。満月が夜遅くや翌朝に来るとき、その夕方の月はまだわずかに満ちきっていないので、日の入りより前に昇ります。1月や6月のように満月が同じ日の早い時間に来たときは、月はすでに少し満月を過ぎていて、日の入りのあとに昇ります。月が太陽の正確な反対点より北か南にどれだけずれているかで数分が増減し、だから12月の差がいちばん大きくなります。この緯度では1年を通じて、満月の夜の月の出は、日の入りの約1時間前から15分後までのどこかになります。
9月の秋分のころ、満月は毎晩ほんの少しずつ遅れて昇ります。
ハーベストムーンの効果
月は軌道に沿って1日に約13度東へ進むため、月の出は毎日平均で約50分ずつ遅くなります。けれどもその平均の裏には、大きな季節変化が隠れています。9月の秋分のころ、満月前後の月の通り道は東の地平線と浅い角度で交わり、2027年9月のロンドンでは、満月の月の出は一晩ごとに約12分しか遅くなりません。3月の春分のころは角度が急で、遅れは約84分になります。秋分にいちばん近い満月、ハーベストムーン(中秋の名月に近い満月)がとどまっているように見えるのはこのためです。何日も続けて日の入りのすぐあとに明るい月明かりがあり、かつては農家が夜まで働き続けることができました。
南半球ではこの効果が逆になり、遅れがもっとも短くなるのは、現地では秋にあたる3月の春分のころです。
冬の満月が高い理由
満月は太陽の反対側にあるので、半年前か半年後に太陽がたどった道をほぼなぞります。12月、ロンドンの正午の太陽が地平線から約15度しか上がらないころ、真夜中の満月は約60度まで昇ります。6月、夏の太陽が62度に達するころ、満月は15度以下と低いままで、年によっては屋根をかろうじて越える程度です。風景と一緒に月を撮る人にとって、初夏は地平線近くの低く金色の満月の季節、冬は雪を照らす明るく高い満月の季節です。
どこから昇るか
満月は、太陽が沈む地点のほぼ反対側から昇ります。太陽が西より南に沈む冬は東より北から、夏は東より南から昇ります。満月の夕方、日の入りのころに東を向けば、昇ってくる月はたいてい真東から数十度以内、半年後に太陽が昇るあたりに現れます。
眺め方
- 東の地平線を月の出のために、西の地平線を日の入りのために見つけましょう。丘の上や開けた浜辺なら両方が見えます。
- 日の入り前に着く。 月は薄明の中で低い位置にあるときがいちばん見つけやすいものです。
- 地球の影を探す。 日の入り直後、東の空に濃い青の帯が昇り、その上にピンクの帯「ビーナスベルト」が現れます。満月はよくその中から昇ってきます。
満月の夜は、それを始める日の入りと自然に組み合わさります。The Full Moon Night なら、どの場所でもどの夜が満月の夜にあたるかがわかります。日の入りそのものを捧げるなら The Sunset をどうぞ。